マツ(富田靖子)は、ピンクのセーターを編み上げた。『カフェ・サニー』では、出来上がったセーターを見ていた。
第110話、喜美子は久しぶりに八郎と再会する。あの優しさは変わらなかった。
見逃した方はこちらから⇨「【スカーレット】NHK」
「スカーレット」110話視聴率
第19週「春は出会いの季節」第110話が、2月11日火曜日に放送されました。気になる視聴率は、18.5%でした!
陶芸家の神山清子さんがモデルになっています。男が多い蔵元で信楽焼に魅了されて行きます。波乱に満ちた人生をどう描くのか?
「スカーレット」110話あらすじ
八郎との再会
「今着るんやないんよ。いつかな天国の常さんに、これ着て会いにいくんやて。これで探してもらんやて。」
「そりゃ、常さん喜びはるな。マツさん寝てしもうた。」
「ホンマや、よう笑おうてたからな。マツさん。」
マツは、そのまま眠るように逝ってしまった。
昭和58年(1983)、マツが亡くなってから3年半が過ぎていた。母のいない生活にも慣れて、1人で食べるご飯にも慣れていた。
「十代田です。」
喜美子(戸田恵梨香)が電話をとると八郎(松下洸平)からだった。『かわはら工房』では、住田(田中美央)が来ていた。
「いやや言うてる場合やない言うてるんです。展示会もあるし、個展の話も来てる。先生は今年もまた忙しいんです。」
「ほやから、先生は。」
「川原さん、ほな川原さんね。後援会長として、いや美術商として。いや住田いう一人の人間として、ハッキリ言わせてもらいます。川原さん、もう若こうないやん。」
1人でいろんなことをこなすのは大変。通いでもいいから弟子を雇うべきだ。掃除も洗たくもご飯も作ってもらったほうがいい。住田は心配していた。
「無理して体壊さへんか、心配で言うてるんです。」
「こう見えて体は丈夫なんです。」
お客が来ることになっている。住田にも照子にも帰ってもらう。
「アホや、渡しに来たのに持って帰ってしもうた。ほんで引き返したところで会うた。」
「こんにちわ。お久しぶりです。」
「お久しぶりです。」
「手合わせに来たらしいで、お母さんに。」
「声かけんで、すいませんでした。」
「いえ、僕も仕事忙しかったんで。」
「奥です、分かりますよね。」
八郎は、仏壇に手を合わせる。喜美子が八郎に会うのは何年ぶりなのだろう。
「ちょちょちょ、塗ったら?少しはな、どうでもええけど。少しはきちんとしとき。口紅ないの?」
「何で今から塗るん?もう顔合わせたやん。」
「気つかへんよ。向こうかて年やん。今からぐーっとキレイに塗ったらええ。」
「分かるて。手合わせて戻ってきたら、くちびる真っ赤か。何待ち構えてんねん。おかしいやん、そんなん。」
「おかしいないで同窓会行ってみ。みんなやたらめったら化粧塗りたくってるで。」
「これ同窓会か?」
喜美子は、八郎のためにお茶を淹れた。
足音が消えるまで
「あれいつやったか?大学の寮に電話したんです。そしたら、武志に何言われた。明るいハリのある声で、大丈夫や楽しい心配いらん言うんで。ほな困ったことあったら、いつでも言うてこいなって電話切りました。」
「そっからは僕を頼ることもなく。あっちゅうまに卒業や。早いな。」
「早いです。あっという間や。」
「陶芸家目指す言うてます。大学出てからいうて、はい今日から陶芸家いうワケにはいきません。」
「僕が昔そう言うた。」
「ほんで、どこかに弟子入りするいうことも考えたはずや思うんですけど。信楽窯業研究所に通うことになりました。」
「そこで実践を学ぶんか。何をアレしたいんやろな。どんな風に考えてるんやろ。」
「詳しいことは、また戻ってから話す言うてました。」
いつでも何でも言って欲しい。名古屋は、そんなに遠くはない。何か相談事があれば、言って欲しい。
喜美子は、武志の卒業後のことを伝えようとしただけだった。
「改めて、きちんとお礼言わせて頂きます。長い間、毎月欠かさず武志のためにありがとうございました。お世話になりました。」
喜美子は、畳に頭をつけてお礼を言った。
「5年ぶりに会うたとき、武志と5年ぶりに会うたとき。おーおー言うて、二人で小さな店です。」
「たぬきそば?」
「聞きました?入って並んで食べました。いや、食べようとしたんやけどね、すぐには食べられへん。胸がこう詰まってしまって。箸を持つ手が止まってしまったんです。」
「そしたら武志は待ってくれました。僕に合わせてくれた。黙って、ゆっくり。もうえらい時間かけて食べました。最後は二人で顔見合わせて笑いました。」
「ええ子に育ててくれて、頭下げなあかんのはこっちのほうです。ぼくが至らんかったばっかりに…。」
「もう止めようや。もう止めましょう。そんなん言うたらウチかて。ごめんな、ウチが頭下げたからやな。すいません。お互いもう済んだ話や。終わった話です。」
八郎は、マツの好きなお菓子を持って来た。仏壇に供えて欲しい。
「あの、へっくっしゅんは、川原さんですよね。へっくっしゅんだけやったんで、あの時折り返した方がよかったやろか?」
「いや違います。ウチやありません。」
「川原さんや。」
「違います。」
八郎は笑っていた。ほな失礼します。お元気で。さよなら。へっくっしゅん。違います。笑顔で別れを言うことができた。
喜美子は、帰って行く八郎の足音を見送った。引き止めたら、追わなくていいの?そう言ってくれたマツは、もういない。
3月になって武志が帰って来る日を迎えます。大輔と学が武志に会いにきました。大輔は小学校の先生に学は米屋の後を継ぐことになっていた。そこへ武志が帰って来ました。
「ただいま。」
「おかえり。」
朝ドラ「スカーレット」110話感想
スカーレット 110話
時間の流れが猛烈に早かった15分だったけどw八郎の別れ際のくしゃみ…
八郎が帰る時の砂利音…
貴美子のあの表情…
静かになった部屋…派手なドラマではないけど、戸田恵梨香の演技力が素晴らしく表現されてる。泣けた〜
— さと (@momonokomomo) February 11, 2020
#スカーレット 110話
8〜9年?10年?ぶりの八郎との再会
お互い名字のさん付けかあ
元夫婦で子供の話してるんだからいいじゃんとも思うけど
最後、告白した時みたいに追いかけるのかと思った
でももう若くないもんね…色々あったもんね…
それにしても広い部屋になったな— ドラマと映画好きな梅 (@ume_dramovie) February 11, 2020
#スカーレット 110話
▼マツさん…あぁ…旦那さんによろしく…😭 #富田靖子 ▼喜美子のくしゃみが八郎はんを引き寄せた!?🤣 #戸田恵梨香 #松下洸平 ▼たぬきそばの話を聞くと、後悔残るやろな🥺▼それでも武志が立派なのは偉い!!😂 #伊藤健太郎 ▼ちなみに照子、喜美子に力添えありがとう🤭 #大島優子 pic.twitter.com/fqD7pt2UjI— さしこ⊿さやとら😷 (@345Sayatora) February 10, 2020
八さんとの再会…あれから10年。喜美子とはもう元に戻れない、こうなる運命だったとわかるけど2人には一緒に生きてほしかった…八さんが四歩進んでから立ち止まり再び歩き出すところ、さっきまで八さんが飲んでたお茶碗、座ってた座布団の向こうに立ち尽くす喜美子…切なすぎる。#スカーレット 110話
— Aiolin (@sinnrabannsyou) February 12, 2020
#スカーレット の放送時間の配分というか使い方が凄い…
15分の放送時間の中で、マツさんのお葬式や亡くなった直後の喜美子の悲しみは一切描かないのに、川原家を去る八郎と見送った後玄関で立ち尽くす喜美子には贅沢に時間を使う。
川原家を立ち去る八郎の足音一歩一歩も丁寧に拾う演出。— けい (@pljik) February 11, 2020
#スカーレット いやもう凄いな、女の声に驚いてちゃんと聞かない意地、くしゃみを自分だと認めない意地、その意地を分かっていて否定も肯定もせずうまく流す八郎。変わっていく関係と変わらない人の本質と、留守電のくだりひとつでここまで描くんだもの。
— かな ドラマ鑑賞アカ (@kanadorama) February 10, 2020
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