武志(伊藤健太郎)は、学校から戻ると制服のまま出かけてしまう。夕飯はいらない。喜美子(戸田恵梨香)は、不思議に思った。
第108話、武志は5年ぶりに父親・八郎に会うことになる。
見逃した方はこちらから⇨「【スカーレット】NHK」
「スカーレット」108話視聴率
第18週「炎を信じて」第108話が、2月8日土曜日に放送されました。気になる視聴率は、19.3%でした!
陶芸家の神山清子さんがモデルになっています。男が多い蔵元で信楽焼に魅了されて行きます。波乱に満ちた人生をどう描くのか?
「スカーレット」108話あらすじ
武志が陶芸家を目指す
「なぁ、どこ行くん?」
「大輔んとこ。」
手土産を持たせようとする喜美子。
「いらん。いらん言うてるやろ。」
喜美子は、『カフェ・サニー』で話を聞いてもらう。
「あれや。思春期いうやつや。信作(林遺郁)のときかてあったやんな。親の前では、あ・う・いやーしか言えへんやつ。」
今はそっとしといた方がいい。陽子(財前直見)と大野(マギー)は、そう言った。
「信作が時々届け物を持って来るんですよ。知ってはりますよね。5年、5年は続いてますよね。何や聞いても、ふざけてばっかりで。」
先日来たときは、信楽のブルースリーが来たと言っていた。
「それな実は、ワシが助言してんねん。離れとっても父親として…父親代わりとして信作は面白おじさんやないとあかんでって。」
その夜、武志は遅い時間に戻って来た。
「ただいま。」
「遅いな、もう11時やで。高校生が帰る時間ちゃうやろ。」
「高校生でも、これくらいの時間。」
「ありえへん。」
「文化祭の時のが遅かったやろ。」
「こんな遅うないわ。」
「美術部で描かなあかんポスター仰山頼まれて、家着いたら夜中過ぎてた。あっ、お母ちゃん窯炊いてたから気ーつかへんかったんや。」
「ほな今日は、文化祭か?美術部で残ってたんか?ポスター描いてくれ頼まれたんか?」
「いや…。」
「電話くらいしなさい。もう歯磨いて寝。」
喜美子が工房に行くと武志は追って来た。
「なっ、話してええ。決めたで。高校卒業後の進路。」
「武志、誰と会うてきた?誰と話して来た?決めたんは誰や?」
「決めたんは俺や。お母ちゃんが自分の人生や自分で決め、言うてくれたから。考えて、よーく考えて。いろいろあれして、最後に決めたんは俺や。」
「大学に行きます。京都の美術大学に行きます。そこは公立やし、私立ほどかからんし。そこの陶磁器学科で学んで、陶芸家目指します。死に物狂いで勉強して、絶対、絶対合格したる。」
その日から武志は、死に物狂いで勉強を始める。学力だけでなく実技試験も行う。絵の練習も始める。
「1614大阪冬の陣。1615大阪夏の陣。」
家の中には、いたるところに年表が貼られた。
おーおーたぬきそばや
昭和54年(1979)3月、住田は関西百貨店からの話を持って来た。
「展示会だけで、手一杯です。」
「百貨店を断ったら大損しまっせ。何とかうまいこと日程の調整しましょうや。」
「住田さん、追われるようなことしたくないねん。ウチはもう白いご飯に味噌汁におかず1品あれば充分。贅沢や。」
「いや、ステーキ食べとうなることかてありますやろ。先生やのうても息子さんが。」
喜美子は、お赤飯を炊いた。もし落ちていたら?マツは心配する。
「絶対に合格する言うてるんやし。」
武志の大学合格発表の日、武志は下を向きながら入って来た。
「さくら…咲きました。やったで。」
「おめでとう。」
「でかした。」
喜美子は、武志を抱きしめた。
「あー食うた、食うた。腹いっぱいや。」
「腹いっぱい、胸いっぱいや。」
「お祖母ちゃん、もう寝てもうたな。」
「緊張の糸が切れて、ホッとしたんよ。」
「心配かけたしな。」
「うんうん。ほんまようやった。よう頑張った。おめでとう。すごいな。」
「来月から京都や、学生寮入るで。寂しいな。」
「寂しいないわ、嬉しいで。楽しみや。」
「俺、陶芸家目指すで。」
「まずは、大学生活を有意義に過ごし。陶芸家はその後や。お母ちゃんは信楽で待ってるで。」
「うん。」
「報告したん?進路の相談に乗ってもろてたんやろ?受験勉強のときも時々電話してたやろ。助言してもろうてたん。」
「お父ちゃんと同じ大学やから。」
「そやな。」
「会いに行った。進路の相談言うか、話聞いてもろた。」
八郎(松下洸平)は、名古屋にいる。5年ぶりに会った。
「ずっとな手紙もろうてた。信作おじさんが届けてくれた。」
5年間で風呂が沸かせるほどのたくさんの手紙をもらった。
「ホンマたいしたことない手紙や。いちいち言うことない思うて、何や言いそびれたら言いにくうなった。」
「ええよ別に。武志にとって、お父ちゃんはお父ちゃんや。どんな手紙?」
他愛もない手紙が武志を支えてくれた。名古屋で勤めている会社で新しい釉薬の配合があった。
「俺もたいしたことないで。美術部入りました。文化祭ありました。試験終わりましたとか。」
「味気ないな。」
「そういうもんや。でも、5年ぶりに会うたときには、最初はちょっと緊張したけど。顔見た途端、おー、おー。で飯屋入って、たぬきそばや。」
「おー、おー。たぬきそば。」
「二人でたぬきそば食うた。黙ってな、で食い終わって話した。昔と何も変らん、よう話したで。」
「何で?5年も離れて暮らしてて、何で昔と変わらんでいられんの?そういうもん?」
「そういうもんちゃうで。風呂沸かせるほど仰山の手紙にな、必ず最後は同じこと書いてあった。いつの手紙にも、どんな手紙にも必ず最後は同じや。会いたい、いつか会いたい。5年間お父ちゃん描き続けた。ほやから、ほやから。おー、おーたぬきそばや。」
喜美子は、大事なモノを失ったと感じた。
2月10日(月)からは、第19週『春は出会いの季節』がスタートします。喜美子は久しぶりに八郎に会うことになる。ちや子は政治家になる。照子の長男は高校を辞めてしまう。こうご期待!
朝ドラ「スカーレット」108話感想
陶芸では天才、でも人の気持ちの機微に少し疎い喜美子、父にも八郎にも、今度は息子にも「なんで?」と訊く。訊かれた側の少しの戸惑い。
「『会いたい。いつか会いたい』。5年間、お父ちゃんは書き続けた」
「大事なものを失ったのだと」のナレがきれいに一週間を括る。
👏👏👏#スカーレット-108 pic.twitter.com/kQ6fqJNKwb— チャすけ (@_c_h_a_s_u_k_e_) February 8, 2020
#スカーレット #108 おう おう たぬきそば…? の巻
「会いたい」
「いつか会いたい」
風呂が炊けるくらいの5年間のお父ちゃんからの手紙の〆言葉!
素敵ですね!
んなこと含めて…、 武志くん、大学合格おめでとう!
九ちゃん良かったね。ピンクフィーバーズ!につながったね。(ツ)v— Mr.いえぴょん (5才 諸説あり) (@iehiko) February 8, 2020
#スカーレット
「絶対、ぜぇっったい合格したるで!」
さすが。ほんま、夢を前に踏み出せないでいる人の背中をそっと押すん上手やね、八さん。
喜美子も武志も、夢への最初の一歩は八さんのおかげ😊— まめ太郎 (@Mametaro117) February 8, 2020
喜美ちゃんは今までずっと後悔せずに生きていてそれは自分の人生に起こる全てを自分事として引き受けてきたからなんだよね でも八郎との別離は武志に引き受けさせた部分もあり自分の中だけで終わることではなかった 人生唯一の後悔になるのかも #スカーレット
— も (@bsprt) February 9, 2020
親の不仲や別離は子どもの心を傷つけるけど、救いがあるとすれば、八郎も喜美子も自分の気持ちは自分で処理して武志に同意を求めなかった事、口論する姿を武志に見せなかった事、言葉と行動で愛情を注ぎ続けた事。 #スカーレット
— himepeta (@himepeta) February 9, 2020
スカーレット第18週、健太郎さん初登場からの振り返り。
第一声の「えーっ」から始まり、母や不在の父を思いながら進路に迷い、5年ぶりに会った父親に背中を押されて受験を頑張った結果見事美大に合格し、感動の三つ巴のハグ😆泣いたり笑ったり感情の忙しい1週間でした😊#スカーレット#伊藤健太郎 pic.twitter.com/mcbm1PtLMp— pou (@pou94904207) February 9, 2020
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