武志と八郎は、桜と桃と一緒に羽子板をしている。運動がヘタなのは父親譲りだった。
第133話、喜美子は武志の病名を秘めたまま八郎と3人で過ごす。その時間はかけがえのないものだった。
見逃した方はこちらから⇨「【スカーレット】NHK」
「スカーレット」133話視聴率
第23週「揺るぎない強さ」第133話が、3月9日月曜日に放送されました。気になる視聴率は、19.6%でした!
陶芸家の神山清子さんがモデルになっています。男が多い蔵元で信楽焼に魅了されて行きます。波乱に満ちた人生をどう描くのか?
「スカーレット」133話ネタバレ
目標100コ決める
「ごめん、ごめん、ごめん。」
「いいからもう、負けんで。ちゃうよ、それ。」
八郎(松下洸平)は、運動が苦手。羽子板も下手だった。
「行くよ、俺が。」
「行け、アホ。何をしとんねん。」
武志(伊藤健太郎)も八郎に似て運動が苦手だった。
「笑ろうてるな。」
「笑ろうてる、笑ろうてる。」
武志と八郎は、負けてしまい墨を顔に書かれてしまう。
「ありがとうございました。」
「来年は、負けへんで。」
「何ちゅー顔してんねん。」
「武志、何ちゅう顔してんねん。」
「お父ちゃんもやん。」
喜美子は、二人の顔を見て噴き出してしまう。
「何、笑ろうてんねん。」
喜美子(戸田恵梨香)は、夕飯を作っていた。
「お父ちゃんにな、病院行ったこと言うてないで。心配かけるしな。」
「お母ちゃんな、車の免許とろう思うねん。今年の目標や。100コあるうちの1コや。」
「100コもあんの?」
「免許あると便利やろ。」
車も買うことに決めていた。誰を乗せるん?雨の日とか武志を送ってあげられる。
「武志の目標は何なん?100コ作りい。目標は、いっぱい作っとけ。」
「考えとくわ。」
大崎は、患者に本当のことを伝えたいと言った。その言葉が喜美子を悩ませていた。武志は、ロクロを回す。八郎が見つめていた。
「欲しいな。」
「欲しいことないわ。なっ、お父ちゃんやってや。」
「いやいやいやいや、お父ちゃん何年もやってへん。」
「何で、ええやん。やってや。」
貴美子がお茶を持って来てくれた。
「なっ、お母ちゃんな今年の目標100コあるねんて。」
「言わんでええ。」
「そのうちの1コがな。」
「いちいち言わんでええねん、もう。」
「武志は、終了したらどないするんの?この3月で終了やろ。どないするんか考えてんのか?」
「筧先生がな、陶芸家としてやっていけるまで素地屋さんやったらどうや言うて。」
「ほう素地屋な。同じ皿、同じ茶碗を何百個と上手に作らんとあかん。それも手早くな。」
「できる。」
「できるか?今の感じやったら、まだまだやで。」
「そんなことないわ。」
「毎日、ロクロの前に座り。」
「ここ来たら、ええやん。」
「かわはら工房?」
「いっそのことアパート引き払ろうて、ここ戻ってこい。家賃はいらんで。」
「それは、ないわ。」
「せやな、せっかく一人で頑張ってんのに。」
「ほや、甘やかしたらあかんで。」
「ご飯も1人で作れるしな。」
「この前、たこ焼き作ったった。うまかったやろ?」
「紅ショウガ、入れ過ぎや。」
「アパート行ったん?」
八郎は、信作と一緒に武志のアパートに行っていた。
「お母ちゃん、行く言うたら。来んでええ言うたやん。」
「しっかりやってたで。洗濯もんも取り込んでな。パパっと要領よく畳んでたわ。」
「今度行ってやる。絶対行ってやるからな。」
「来んでええよ。女性は立ち入り禁止です。」
「あいにくな、お母ちゃんは女性やない。お母ちゃんは、お母ちゃん言う生き物や。」
俺は大変な道を行く
八郎が腕をまくった。
「お父ちゃんがやってるとこ見たことないし。見てみたい。」
「ないことないやろ、覚えてへんだけちゃうか?」
「覚えてるんは、お母ちゃんがここに座ってて。何や作ってて、ずーっとこうやって待ってたん。あれ何やったっけ?」
「くつ下を繕うてたん、それをこうやって見せて来て。うまいことできてへん言うて叱られたわ。もう、お母ちゃんずるいわ。」
「何がずるい?」
「お母ちゃんが武志のことどう思ってるか知ってるか言うからな、知ってる好きや言うたら。好きちゃうわ。
「大好きや。」
懐かしい話に3人で笑った。八郎は、久しぶりにロクロを回し出す。武志は、真っ直ぐに見つめる。
「流石やな、ずっとやってへん言うてたのに。」
「久しぶりやで、ホンマに。」
「手ーが覚えてんねんな。すごいな。うまいな。」
「褒められた。」
「ほやけど、お母ちゃんのとは、またちょっと違うな。」
「人によってクセちゅうもんがあるからな。」
「でも、お母ちゃんはお父ちゃんに教わったんやろ。」
「武志は、お母ちゃんから教わったんやろ?」
「うん、高校入ってすぐにな。」
「どうやった?」
「何か、俺はこう。うー言う感じやった。何かな、なんて言うんやろ。なんて言うたらいいんやろ。すぐにはできひんで。すぐには、うまいことできひん。ちょっとでもうまいこと言ったら、手がな、この手がな魔法使えるような気がして。それが面白うて面白うて。」
「何時間もやってたな。」
「お母ちゃんにな、教えてもろうたんや。近道はないで。あっても近道はオススメせいへん。なるべく時間をかけて歩いた方が力がつく。歩く力は、大変な道の方がようつくって。」
「深野先生の言葉やな。」
「決めたで、今年の目標の1コめ。俺は、大変な道を歩く。」
「ええな。」
「ええなーちゃうやろ。」
「ええよーや。」
八郎は、武志と一緒に泊まることになった。武志の部屋には、参考書や粘土が置いてある。
「ここな、スタートはな。ここやこう、そっからゆっくり左でしっかり支えてな。離すで、そうそう。行きすぎたらあかんで。」
八郎は、深野の絵ハガキを持って来た。
「これがそうや。見たい言うてたやろ?」
「深先生の?」
「これ見て、ええな思うてな。」
「キレイやな。」
「こういう色を出したい思うてな。色いうか?イメージな。なかなか難しいて、うまいこといきへんかった。」
「大事にしてたんやな。ありがとう見せてくれて。あっ、も1回見せて。」
「武志、今週もアルバイト?いつやったら、ええの?アパート行きたいねんけど。」
「えっ?」
「行く言うたやん。武志のたこ焼き食べたいんやけど。紅ショウガ少な目でな。ほな、来週行くで。頼むで。」
武志は、医学書を持っていた。血液の病気。武志は、自分の病気が普通ではないことに気が付いていた。
朝ドラ「スカーレット」133話感想
高校生武志として登場したときの伊藤さん、むっちりしたなーという印象だった。その後病に侵される設定を逆算してウェイト増やしたんだろうな。何百回も言ってますが、#スカーレット の演者さんたちは皆さんすごいな… pic.twitter.com/7T5yi5ag39
— 京極ミズハ (@ienomaenigomiga) March 8, 2020
役作りのため、戸田恵梨香、松下洸平、伊藤健太郎とも陶芸の指導をしっかり受けて、驚くほど上達したという。とくに松下洸平の入れ込み方は、役作りの域を超えたらしい。それがここに来て生きてる。ろくろ回す八郎の本物の指先を、喜美子、武志、視聴者が息詰めて、祈りながら見ている。 #スカーレット
— 玉川 薫 (@tamagawakaoru) March 8, 2020
フカ先生の年賀状、あれはフカ先生がすべてを捨て長崎まで歳若い師を訪ねて、たどり着いた境地だ。八郎が目指して至らぬまま挫折した、見果てぬ夢だ。それを今も大切に持っている。フカ先生を知らぬ武志が眼を輝かせてもう一度見せてくれと言った。ここに二人の命を輝かせるものがある。 #スカーレット
— 玉川 薫 (@tamagawakaoru) March 8, 2020
#スカーレット【運動音痴】昔から八郎は運動音痴。残念ながら それは武志にも遺伝してしまったようだ。子供の頃 一緒に野球をして遊んでいた照子の息子・竜也からは あまりにも野球が下手くそなので、「タケシ兄ちゃん」から「タケタケ」呼びへと 降格されてしまったほどだ。 pic.twitter.com/wlPCjCPHOH
— ひぞっこ (@musicapiccolino) March 9, 2020
かつて八郎の一番好きだった夫婦の時間が、時を経て形を変えて家族の時間になって存在してる
喜美子が、武志の向かい側に座るんじゃなくて、自然に八郎の隣に座って二人で並んでお茶を飲む姿がなんか自分でもびっくりするくらい嬉しい pic.twitter.com/QJaLMcTF1m— みつばちーな (@youmehe825) March 8, 2020
「近道はない。近道はお勧めせえへん。なるべく時間をかけて歩く方が力がつく。歩く力は大変な道の方がようつく」フカ先生の教えが満を持してこれから大変な病と闘うことになる武志に伝承され「俺は大変な道を歩く」と決意させる。この点と点が線になっていく脚本がもう…圧巻だわ…#スカーレット
— こぐま (@in_july2018) March 8, 2020
フカ先生のおかげで縁ができた二人の間に子どもが生まれて、その子どもにフカ先生の教えが届いて…それがまた次の代に続いてもええよぉ😭ええんやよ😭 #スカーレット
— あさ乃 (@asanocchi) March 8, 2020
すべてを知った喜美子。疑いを濃くしながら母を気遣う武志。何も知らず、むしろ武志の救いになっている八郎。けれどもその武志の運命こそが、そして陶芸が、これからの3人を家族を超えた絆で再び結びつけるのは間違いなかろう。戸田恵梨香の満面の笑みと「やり切りました」を信じるよ。#スカーレット
— 玉川 薫 (@tamagawakaoru) March 9, 2020
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