きらら

万太郎は標本を完成させた。高知から持って来た標本もロシアに送ってもらうことになった。学会の会報誌は、あと少しだった。

竹雄が働く西洋料理の店に寿恵子が来る。高藤と白河に会うためだった。寿恵子には養女になる話があった。竹雄は急いで万太郎のところに向かった。

家康は武田軍を背後から攻め込む。勝頼は逃げ道を探すことなく正面から攻めて来る。待ち構える織田軍の鉄砲隊が次々と火を放つ。

万太郎は岩下が描いた絵を見せてもらう。石版に植物がを描き、初めて印刷をする。その絵は本物の植物を伝えたい絵だ。岩下や大畑を驚かせた。

万太郎は雑誌を作るために大学と印刷所に通っていた。植物学者と名乗れるようになったら迎えに行く。何も知らない寿恵子は、万太郎を待つのを諦めようとしていた。

万太郎は石版印刷の石を見せてもらう。書いては磨く、その繰り返しだった。同じ頃、寿恵子は高藤からパートナーなって欲しいと言われていた。

万太郎は印刷zy所で働くことになった。砂をかぶってしまい水で洗う。竹雄は体の弱い万太郎を心配する。印刷所で働くことも反対だった。

日本の植物を世界に伝えたい。万太郎の次なる目標は印刷方法を覚えること。『大畑印刷所』では、より繊細な絵を描くため働くことを思いついた。

武田軍に包囲された長篠城、強右衛門は助けを求めて岡崎に来る。家康は信長に援軍を要請する。信長は家康と手を切ろうと考えていた。

寿恵子が高藤に抱きかかえられた。万太郎はその姿が頭から離れないでいた。何も手につかない、万太郎は長屋の人に話を聞いてもらう。

万太郎は演奏会に出かける。そこには、ドレスを着た寿恵子に会う。キレイじゃ、2人にしか見えない景色がそこにあった。

沼に根を張り、葉っぱは水面に浮く。万太郎は不思議な葉っぱを見つけた。ヒルムシロ、ゆうは故郷に咲く葉を思い出した。

日本では酒税を上げていた。峰屋は窮地に追い込まれる。万太郎は植物学を世界に知らしめることで日本を救おうとしていた。

実業家・高藤は、寿恵子を舞踏会に誘った。ダンスを踊るためにドレスを作る。寿恵子はクララのダンスを見て心が動いた。

武田勝頼は岡崎城を狙っていた。信康たちの動きは読まれて、苦戦を強いられる。夜になって信康の家臣・弥四郎たちは不穏な動きを見せる。

日本中の植物を探して、絵と文でまとめる。万太郎は一生をかける夢を見つけた。たくさんの人に植物を知って欲しい。万太郎はワクワクしていた。

万太郎が『白梅堂』に行くと寿恵子が待っていた。ボタンの葉の形をした和菓子は、ギザギザやツヤがそっくりだった。万太郎はその美しさに感動する。

万太郎は峰屋を捨てて東京に来た。その覚悟を忘れてはいけない。竹雄の言葉に目が覚める。東京中の草花を集める。そして、標本にすると決めた。

植物学を学びたい、ただそれだけで大学に通った。しかし、万太郎は大学ではよそ者扱いを受けてしまう。受け入れてもらえない寂しさを感じていた。

万太郎は朝が来るのが待ち遠しいと思っていた。学生たちは、やるべきことがたくさんあって。そんな万太郎の自由がうとましいと感じていた。