きらら

聡子が長屋にやって来る。田邊は万太郎に言伝を残していた。手渡された物は田邊が大切にしていた洋書だった。植物学を愛した田邊の想いが残されていた。

田邊は大学を追われてしまう。万太郎は田邊を心配していた。寿恵子は生活を支えるため、大切な八犬伝の本を質屋に出してしまう。

家康は小牧山城に陣を取る。秀吉10万の兵に対抗するため作戦を考える。臆病な自分が今日まで来たのは家臣のお陰、家康は家臣たちに感謝していた。

田邊は植物採集で黄色い花を見つける。果実の標本を手に入れて新属の発表をする。世界でも稀な植物、日本人初の発表となった。

田邊は、植物学を始めたことを思い出していた。夏の植物採集には学生たちと同行することになった。万太郎のところには虎鉄からの新しい荷物が届いていた。

祐一郎が長屋にやって来る。万太郎は、アメリカに行っていた時の話を聞く。祐一郎はミシシッピ川の堤防構築に関わっていた。

万太郎の家には借金取りが来ていた。家の前に赤い旗が出たときは、その合図だった。波多野と藤丸は蒸し風呂ような部屋で出られなくなってしまう。

万太郎は広告を掲載することにする。植物の名前が分からない人から、たくさんの標本が届くようになった。

秀吉は信長の跡目を狙っていた。信雄は安土城を追い出される。家康は市の仇を討つため、負けられない戦を仕掛けようとしていた。

万太郎は佐川で小さな植物を見つける。ドイツの書籍を調べるが名前はなかった。植物分類学上の大発見になる。万太郎はヤッコソウと名付けた。

田邊と聡子のことが新聞に載った。心配した寿恵子は家に向かった。聡子は子どもたちと震えていた。そこへ、田邊が帰宅して会ってしまう。

綾と竹雄は『峰屋』のことで挨拶に来る。万太郎は大学を追われて、ひとりで研究をする道を選んだ。新しい道は険しくても繋がりが消えるわけではない。

寿恵子は第二子を生む。万太郎と寿恵子は悲しみを乗り越えようとしていた。そんな時、マキシモビッチ博士からの手紙を受け取る。

園子は、はしかで亡くなってしまう。寿恵子は悲しみの中にいた。母・まつが食事を作るが食べようとしなかった。園ちゃん、寿恵子は家を飛び出した。

信長を失った家臣たちは、後目のことで話し合いをする。光秀を討ち取った秀吉はまとめようとしていた。勝家は市と一緒になることで織田家を守ろうとした。

峰屋は暖簾を下ろすことになる。税金を支払うため竹雄は金を借りに行く。同じ頃、寿恵子は園子を失い悲しみの中にいた。ただただ自分を責めていた。

峰屋は新しい酒造りに挑戦していた。そんなある日、火落ち菌を出してしまう。綾と竹雄は、酒蔵を廃業する危機に陥る。

万太郎は博物館に向かった。ここで研究をさせて欲しい。しかし、博物館と大学は協力関係にある。里中は申し出を断った。

万太郎は論文を書き直した。しかし、田邊の気持ちは変わらなかった。大学へ出入り禁止なることで研究は続けられなくなる。万太郎は途方に暮れる。

万太郎の植物学雑誌は、田邊の逆鱗に触れてしまう。万太郎の研究は大学あってのもの。しかし、論文には田邊の名前がなかった。